高峰智弘の気まぐれ旅日記
8月27〜28日
Vol.8 山陰路ブラリその1
久しぶりの旅日記再開。夏の山陰は「山陰めぐりパス」が発売されているんで、夏は山陰への旅。
夏場は日本海の風景を楽しむのが最適だし、暑い季節はひなびた風景を楽しむのもいい。

西へ西へ
 始発のみずほで出発、出雲市から西へ向かって、行く先は湯泉津温泉。疲れがたまってるんで温泉でゆったりと考えていた。一旦松江で降りて食料調達。
 「山陰めぐりパス」は特急の自由席も乗車可能なので、特急で目的地に…とは言うものの湯泉津は特急が止まらないので、大田市から快速アクアライナーで湯泉津に向かった。

  湯泉津に到着し、温泉街に向かう。駅前も商店街らしき風景があるし、よく見ると駅前にも公衆浴場がある。突き当たりから右に曲がると湯泉津温泉街行き。遥か昔、温泉街に到達できなく、途中でそば食った場所を通り抜け、温泉街の入り口へ。温泉街の案内所もあっていろいろ調べてみる。以前にも何回か来たけど温泉に入ったことはなかった。

湯泉津元湯

 そんなわけで、いざ、温泉入浴!のはずが…熱すぎる。とてもゆっくり入浴する状態じゃない。疲れを癒すはずが…失意のまま浜田へ向かい、宿に到着。駅前のビジネスホテル。古いけど結構評判はいい。
 近くの食堂が安くてうまいと聞く。実際食事するなら大満足の感じだった。飲み助は居酒屋へ 。
 浜田は漁港で学生街と言うことでやすくてうまい居酒屋が多いので、素泊まりでも食事に事欠くことはない。駅前の居酒屋で飲んだり食べたり。

 これが旅の醍醐味。ツアー旅行の決められたメニューではない楽しみ。気まま旅ならではだ。

廃線間際のローカル線と湖畔の一軒宿
 ゆっくり湯に浸かりたい…そう考えて温泉を探すと、駅に近い温泉があった。ただ、その温泉は1日に4本ぐらいしか列車がないローカル線で、来年の春には廃止になる路線。とりあえず、浜田からの始発列車に乗り、江津から三江線の列車に乗る。
 前回の三江線沿線の旅では、浜原から江津までの路盤状態は悪かったが、今回潮温泉に向かう列車は徐行続き。明らかにガタが来ている感じが見て取れた。明塚までは川の右岸を通り粕淵で左岸に移る。

 沢谷からは長いトンネルをくぐり、広がった風景は湖風景。山と細長い湖にはさまれた静かな風景。ここから歩いて5分、潮温泉大和荘に着く。

潮温泉大和荘

 温泉入浴は風呂場が掃除中と言うことでしばし待つ。湯加減はちょうどよく、ようやくゆっくり湯に浸かることができた。先に進むには夕方まで列車はない。帰るには11時28分の列車があるので、その時間までゆっくり過ごすことにした。

廃線を迎える地元の様子
 潮から帰りの列車に乗る。かつては、江津まで直通していたのだが、石見川本で終わっている。そのため、12時18分着から13時45分まで時間がある。そのため、駅前におもてなしサロンがあり列車を待つ客の憩いの場となっている。かつては駅前に何もなかったのだが、駅周辺に店が点在し、散策する人もちらほら見かけた。

 三江線の将来については地元自治体との話し合いもあり、廃止や無なきとなったようだ。ただ、地元の若い世代は通学に使っていたこともあり、あたりまえにあった鉄道がなくなることに戸惑いもあった。汽車旅客を迎えてくれるこの街が、交通体系が変わることでどうなるか。

 石見地方は普通列車が新型車両に変わってから本線はスピードアップした。
 だけれど、路盤がガタガタで徐行運転が多いと高速性能もだしにくい。高速輸送できる鉄道のメリットもなくなる。地方のローカル線は多かれ少なかれこういう問題を抱え、必要最小限のダイヤになって行くようだ。鉄道はインバウンドを呼び込む原動力になる。ただ、観光地として外からの客を見込めなければ、地域の必要最小限の運行にはなる。 戻る  次へ

 

湯泉津の海岸風景
駅から温泉に向かう道。海岸風景が続く
湯泉津温泉の街並
湯泉津温泉街
浜田の夜風景
居酒屋が多い浜田駅前。 江の川沿い
石見簗瀬付近の風景
曇りがちの朝
潮駅周辺
潮駅は湖が少し狭くなっている
ここから一駅先ぐらいから
川風景に戻る。

街風景
石見川本の街風景
街中には店が点在して散策にちょうどいい